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日本で唯一のこる江戸時代の鉄炮鍛冶の作業場兼住居
「鉄炮鍛冶屋敷」の名で知られている、江戸時代から続く堺の鉄炮鍛冶井上関右衛門家の作業場兼住居で、堺市の有形文化財に指定されています。元禄2年(1689)『堺大絵図』にも同地で記載がみられます。
敷地は、東側の「中浜筋」から西側の「浜六間筋」までを一区画とする広大なものです。敷地内には、主屋に隣接して座敷棟、敷地西側に道具蔵、俵倉、附属棟等が建ち並び、江戸時代の鉄炮鍛冶の屋敷構えをよく伝えています。
井上関右衛門家に伝わる資料は、古文書などの文献資料や鉄炮鍛冶道具などがあります。そのうち、文献資料は木箱や長持に入った状態で道具蔵・俵倉と主屋の2階を中心に見つかり、江戸時代から近代までの約270年間に作成された約2万点にのぼります。
鉄炮鍛冶屋敷では井上家に残る実物資料のうち一部の展示や、「みせの間」や「鍛冶場」などの再現展示、鍛冶コンテンツなどを通じて堺の鉄加工の歴史を体験することができます。
鉄炮鍛冶屋敷(町家歴史館 井上関右衛⾨家住宅)で、第4回企画展「鉄炮鍛冶屋敷の建築-地上と地下のヒミツ-」を開催します。
鉄炮鍛冶屋敷は全国で唯⼀残る江⼾時代の鉄炮鍛冶の作業場兼住居で、堺市の有形⽂化財に指定されています。
令和元年度から令和4年度にかけて保存修理⼯事を実施し、「最後の堺鉄炮鍛冶」井上関右衛⾨壽次が⽣きた幕末から明治期の姿を基本に整備しました。また、発掘調査では、鍛冶炉などが発⾒されています。
本企画展では、敷地や建物の変遷を⽰す絵図や、保存修理⼯事中に⾒つかった古材や遺物などを展⽰し、未来に継承する⽂化財として再⽣した鉄炮鍛冶屋敷の「たてもの」としての魅⼒と歴史的価値を紹介します。
みせの間
鍛冶場
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